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先週の続きです。

先月の7日。岐阜大学の地盤工学の先生による市民公開セミナーを開催しました。
液状化の恐れのある地盤における、建物基礎への対策と考え方についてです。
そのセミナーで認識したことです。以下に記します。

昨今、住宅の現場において地盤調査をすると言えばスエーデン式サウンディング試験。
住宅の建築技術者の多くは、どんな地質でもこの試験方法を単純に採用しています。
でも構造の専門家たちは、この試験はあまりあてにならないものと認識しています。
この試験方法は、適する地盤と適さない地盤があるのです。

西尾張地域でスエーデン式サウンディング試験をすると、
大抵は地盤が緩く、地盤改良の必要有りと判断されます。
この地盤改良が、西尾張地域のような液状化の恐れのある地盤ではくせ者なのです。
大地震時に液状化現象が発生すると、重いものは沈み、軽い物は浮き上がります。
つまり、建物は沈み浄化槽や雨水枡などは浮き上がってくるのです。

建物の沈む程度やその対策は、高い精度の地盤調査をしなくては判断できません。
そんな意味で、スエーデン式サウンディング試験は少々物足りない試験であり、
地盤の表層改良や柱状改良も疑問の残る工事なのです。
この点を理解した上で適切な地盤調査を行い、適切な地盤補強あるいは基礎補強の
判断をしなくてはなりません。
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「液状化現象」をご存じでしょうか。
砂の堆積する地盤で地中の水位が高い地域は、大地震時に砂層の地面が流動化して「液状化現象」を発生させます。
西尾張の地盤はまさにこの条件に合致します。
木曽川により運ばれた砂が厚く堆積し、木曽川の伏流水がさほど深くない地盤内を流れています。
西尾張の東北方面は砂の堆積厚も浅く、さほど心配はありませんが、西南に向けて徐々に堆積厚が深くなり、液状化が懸念されます。

かつての木曽川は堤防など無く、洪水の度に自由に流れを変えていました。
そんな中にも、水に浸かることの少ない中州が形成されていました。
今でも地名に「島」とか「中島」とか呼ばれている場所はそんな名残です。
真清田神社などもそんな島の上にあったのでしょう。
神社や古くからの集落がある一帯は、周囲に比べれば少し高い位置にあり、液状化も軽減され安定した地盤なのかもしれません。

土地を購入する折りには大いに配慮すべき事なのですが、現実にはあまり重要視されていません。
大地震時になってはじめて、事の重大さに気づくのでしょう。
現代人の悲しい消費行動です。
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